越路吹雪 – 『ワン・レイニー・ナイト・イン・トーキョー』
自宅の書庫に仕舞い込んである音源(レコード、CD、カセット等)を棚卸ししながら、思い出に残っている楽曲を振返りたいと思います。
今回は1950~1960年代を中心に活躍していた、越路吹雪の楽曲を取り上げます。
越路吹雪の楽曲について
越路吹雪(こしじ・ふぶき)は宝塚歌劇団に在籍中の1950年に映画デビューし、1951年に宝塚歌劇団を退団した後は、ミュージカル女優兼歌手として活躍しました。
その後、1980年に亡くなるまでの約30年間に多くの楽曲をリリースしていますが、本稿では代表的なシングル曲に絞って記載します。
⇒詳細は、Wikipedia(越路吹雪)を参照して下さい。
越路吹雪のシングル『愛の讃歌』
『愛の讃歌』は越路吹雪の代表曲の1つですが、Wikipediaによると、越路吹雪が初めて『愛の讃歌』を歌唱したのは「1952年9月の日劇のショー『巴里の歌』」で、岩谷時子の「最初の訳詞作品」とのことです。
なお、この曲は長く歌い続けられており、第20回NHK紅白歌合戦(1969年)でも歌唱しています。
⇒詳細は、Wikipedia(愛の讃歌)を参照して下さい。
下表の№1に記載した通り、レコードとしては1954年が最初のリリースです。
当時のSP盤を入手することは困難だと思いますが、国立国会図書館に行くと館内で利用できるみたいです。
⇒詳細は、国立国会図書館(愛の讃歌)を参照して下さい。
(※)『愛の讃歌』のオリジナルはエディット・ピアフ(Édith Piaf)が1950年にリリースした『Hymne à l’amour』、『ジョリー・シャッポ』のオリジナルはE. ハリマ(E. Harima)が1951年にリリースした『Joli Chapeau』、『幸福を売る男』のオリジナルはフランスのボーカル・グループ「シャンソンの友(Les compagnons de la chanson)」が1960年にリリースした『Le Marchand de Bonheur』、『オー・パパ』のオリジナルはサー・ランスロット(Sir Lancelot)が1943年にリリースした『Shame and scandal in the family』です。
№ | 曲名 | |
---|---|---|
1 | 1954年3月リリース | |
A | 愛の讃歌 (日本語詞:岩谷時子、作曲:Marguerite Monnot) |
|
B | ジョリー・シャッポ (日本語詞:岩谷時子、作曲Marc Fontenoy) |
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2 | 1960年リリース | |
A | 幸福を売る男 (日本語詞:岩谷時子、作曲:Jean-Piere Calvet) |
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B | 愛の讃歌 ←ジャケット上の表記は『愛の賛歌』 (日本語詞:岩谷時子、作曲:Marguerite Monnot) |
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3 | 1969年リリース(ベスト・カップル・シリーズ) | |
A | 愛の讃歌 (日本語詞:岩谷時子、作曲:Marguerite Monnot) |
|
B | オー・パパ (日本語詞:岩谷時子、作曲:Sir Lancelot,Lord Melody) |
越路吹雪のシングル『ラストダンスは私に』
『ラストダンスは私に』も越路吹雪の代表曲の1つですが、Wikipediaによると「1965年5月時点で80万枚を売り上げるヒット」だそうで、第12回NHK紅白歌合戦(1961年)と第14回NHK紅白歌合戦(1963年)で歌唱しています。
⇒詳細は、Wikipedia(ラストダンスは私に)を参照して下さい。
なお、ネットでレコードのジャケット画像を検索すると、『月影のマジョルカ』がA面になっているバージョンが存在していますので、『ラストダンスは私に』が好評だったため、後からA面とB面を入替えたのだと思います。
(※)『ラストダンスは私に』のオリジナルはアメリカのコーラス・グループ「ドリフターズ(The Drifters)」が1960年にリリースした『Save the last dance for me』、『月影のマジョルカ』のオリジナルはボブ・アザム(Bob Azzam)が1960年11月にリリースした『C’est Écrit Dans Le Ciel』です。
№ | 曲名 | |
---|---|---|
1 | 1961年11月リリース | |
A | ラストダンスは私に (日本語詞:岩谷時子、作曲:Doc Pomus,Mort Shuman) |
|
B | 月影のマジョルカ (日本語詞:岩谷時子、作曲:Alex Alstone,André Gaston Isaac Tabet) |
越路吹雪のシングル『サン・トワ・マミー』
1964年6月にリリースされた『サン・トワ・マミー』も越路吹雪の代表曲の1つで、第15回NHK紅白歌合戦(1964年)で歌唱しています。
⇒詳細は、Wikipedia(サン・トワ・マミー)を参照して下さい。
なお、レコードのジャケット画像を見ると、『サン・トワ・マミー』に『(愛しているのに)』というサブタイトルが付いています。
(※)『サン・トワ・マミー』のオリジナルはサルヴァトール・アダモ(Salvatore Adamo)が1962年にリリースした『Sans toi ma mie』、『チャンスが欲しいの』のオリジナルはサー・ランスロット(Sir Lancelot)が1943年にリリースした『Shame and scandal in the family』です。
№ | 曲名 | |
---|---|---|
1 | 1964年6月リリース | |
A | サン・トワ・マミー (日本語詞:岩谷時子、作曲:Salvatore Adamo) |
|
B | チャンスが欲しいの (日本語詞:岩谷時子、作曲:Harold Lane David,Burt Freeman Bacharach) |
越路吹雪のシングル『ワン・レイニー・ナイト・イン・トーキョー』
『ワン・レイニー・ナイト・イン・トーキョー』は1963年リリースですが、1964年から1965年にかけてヒットし、第7回日本レコード大賞(1965年)で歌唱賞を受賞しています。
⇒詳細は、Wikipedia(ワン・レイニー・ナイト・イン・トーキョー)を参照して下さい。
この曲は競作になって色々なアーティストがリリースしていますが、越路吹雪バージョンが最も馴染み深い感じがします。
№ | 曲名 | |
---|---|---|
1 | 1963年リリース | |
A | ワン・レイニー・ナイト・イン・トーキョー (作詞・作曲:鈴木道明) |
|
B | おんなの涙 (作詞:中村メイ子、作曲:鈴木道明) |
越路吹雪のアルバムについて
越路吹雪のアルバムはたくさんリリースされていますが、本稿ではベスト・アルバムを2枚ご紹介します。
越路吹雪のベスト・アルバム『ゴールデン☆ベスト 越路吹雪』
数あるベスト・アルバムの中で、最も入手し易いと思われるベスト・アルバムは、2013年11月27日にリリースされた(※)『ゴールデン☆ベスト 越路吹雪』だと思います。
このアルバムにはシングル曲を中心に18曲が収録されています。
(※)期間限定でアンコール・プレスされたスペシャル・プライス盤が、2021年6月9日にリリースされています。
(収録曲)
№ | 曲名 |
---|---|
1 | サン・トワ・マミー |
2 | ろくでなし |
3 | 愛の讃歌 |
4 | ラストダンスは私に |
5 | バラ色の人生 |
6 | 明日は月の上で |
7 | 幸福を売る男 |
8 | 雪が降る |
9 | 家へ帰るのが怖い |
10 | イカルスの星 |
11 | オー・シャンゼリゼ |
12 | 想い出のソレンツァラ |
13 | 枯葉 |
14 | 恋ごころ |
15 | セ・シ・ボン |
16 | 誰もいない海 |
17 | メランコリー |
18 | 夢の中に君がいる |
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『ゴールデン☆ベスト 越路吹雪』
↓このアルバムは、Amazon Music Unlimitedでも配信されています。
『ゴールデン☆ベスト 越路吹雪』
越路吹雪のベスト・アルバム『越路吹雪ベスト100』
このアルバムは2012年11月7日にリリースされたCD5枚組のアルバムで、Amazonの商品説明欄には「今年、三十三回忌となる日本シャンソンの女王・越路吹雪! 命日にあたる11月7日に、彼女の代表曲から未発表曲まで網羅した追悼決定版、100曲入りベスト盤をリリース!」と記載されています。
(収録曲)
収録曲が100曲あるため、掲載を省略します。
⇒Amazonのサイト『越路吹雪ベスト100』を参照して下さい。
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『越路吹雪ベスト100』
『青春歌年鑑』について
『青春歌年鑑(※)』のCDの中から、越路吹雪の楽曲が収録されている商品をご紹介します。
(※)『青春歌年鑑』は、日本のレコード会社12社が共同企画し、日本のヒット曲や話題曲をレーベルの枠を超えて年代毎に集めたCDアルバムのシリーズです。
『青春歌年鑑 60年代総集編』
『青春歌年鑑 60年代総集編』は2004年11月3日にリリースされた、1960年代のヒット曲や話題曲を集めた2枚組のCDです。
Disc1-№5に『サン・トワ・マミー』が収録されています。
(収録曲)
№ | Disc1 | Disc2 |
---|---|---|
1 | 上を向いて歩こう (坂本九) |
花の首飾り (ザ・タイガース) |
2 | いつでも夢を (橋幸夫、吉永小百合) |
小さなスナック (パープル・シャドウズ) |
3 | こんにちは赤ちゃん (梓みちよ) |
長い髪の少女 (ザ・ゴールデン・カップス) |
4 | 見上げてごらん夜の星を (坂本九) |
亜麻色の髪の乙女 (ザ・ヴィレッジシンガーズ) |
5 | サン・トワ・マミー (越路吹雪) |
エメラルドの伝説 (ザ・テンプターズ) |
6 | 想い出の渚 (ザ・ワイルド・ワンズ) |
ゆうべの秘密 (小川知子) |
7 | 星のフラメンコ (西郷輝彦) |
ブルー・ライト・ヨコハマ (いしだあゆみ) |
8 | 恋のフーガ (ザ・ピーナッツ) |
夕月 (黛ジュン) |
9 | バラが咲いた (マイク真木) |
悲しくてやりきれない (ザ・フォーク・クルセダーズ) |
10 | 夕陽が泣いている (ザ・スパイダーズ) |
時には母のない子のように (カルメン・マキ) |
11 | 若者たち (ザ・ブロード・サイド・フォー) |
遠い世界に (五つの赤い風船) |
12 | 空に星があるように (荒木一郎) |
白いブランコ (ビリー・バンバン) |
13 | 小指の想い出 (伊東ゆかり) |
夜明けのスキャット (由紀さおり) |
14 | 恋のハレルヤ (黛ジュン) |
人形の家 (引田三枝子) |
15 | この広い野原いっぱい (森山良子) |
フランシーヌの場合 (新谷のり子) |
16 | ブルー・シャトウ (ジャッキー吉川とブルー・コメッツ) |
風 (はしだのりひことシューベルツ) |
17 | 好きさ好きさ好きさ (ザ・カーナビーツ) |
或る日突然 (トワ・エ・モワ) |
18 | 帰ってきたヨッパライ (ザ・フォーク・クルセダーズ) |
いいじゃないの幸せならば (佐良直美) |
19 | 恋の季節 (ピンキーとキラーズ) |
恋の奴隷 (奥村チヨ) |
20 | 天使の誘惑 (黛ジュン) |
グッド・ナイト・ベイビー (ザ・キングトーンズ) |
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『青春歌年鑑 60年代総集編』
『青春歌年鑑 1965 BEST30』
『青春歌年鑑 1965 BEST30』は2002年11月27日にリリースされた、1965年のヒット曲や話題曲を集めた2枚組のCDです。
Disc1-№1に『ラストダンスは私に』、Disc1-№15に『ワン・レイニー・ナイト・イン・トーキョー』、Disc2-№1に『サン・トワ・マミー』が収録されています。
(収録曲)
№ | Disc1 | Disc2 |
---|---|---|
1 | ラストダンスは私に (越路吹雪) |
サン・トワ・マミー (越路吹雪) |
2 | ウナセラディ東京 (和田弘とマヒナスターズ) |
柔 (美空ひばり) |
3 | 悲しき願い (尾藤イサオ) |
二人の世界 (石原裕次郎) |
4 | 女の意地 (西田佐知子) |
私を愛して (奥村チヨ) |
5 | 愛して愛して愛しちゃったのよ (和田弘とマヒナスターズ) |
涙くんさよなら (和田弘とマヒナスターズ) |
6 | ナポリは恋人(Napoli Fortuna Mia) (弘田三枝子) |
アンジェリータ (ダーク・ダックス) |
7 | ごめんネ…ジロー (奥村チヨ) |
朝日のあたる家 (ダニー飯田とパラダイス・キング) |
8 | 赤坂の夜は更けて (西田佐知子) |
夢見るシャンソン人形 (弘田三枝子) |
9 | 下町育ち (笹みどり) |
恋する瞳 (伊東ゆかり) |
10 | さよならはダンスの後に (倍賞千恵子) |
スエーデンの城 (岸洋子) |
11 | チキン・オブ・ザ・シー (ジャニーズ) |
夏の日の想い出 (日野てる子) |
12 | まつのき小唄 (二宮ゆき子) |
君に涙とほほえみを (布施明) |
13 | くやしいじゃないの (森山加代子) |
知りたくないの (菅原洋一) |
14 | 赤いグラス (アイ・ジョージと志摩ちなみ) |
砂に消えた涙 (弘田三枝子) |
15 | ワン・レイニー・ナイト・イン・トーキョー (越路吹雪) |
アイドルを探せ (中尾ミエ) |
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