荒井由実 – 『雨の街を』

2024-01-07

久しぶりにHi-Fi Setの曲を集中的に聴いていた(※)関係で、必然的にユーミン作品と触れる機会が多くなり、しばらく聴いていなかったユーミンのアルバムを懐かしく思い出しました。

(※)Hi-Fi Setの曲を集中的に聴くようになった経緯については、ハイ・ファイ・セット(Hi-Fi Set) – 『卒業写真』を参照して下さい。

「荒井由実」時代のユーミン作品

日本人の中で「ユーミン」を知らない人は少ないと思いますし、数え切れない程たくさんの名曲を発表している(※1)ことは誰でも知っているので、今さらコメントするのもおこがましいと思っていますが、特に思い入れが強い「荒井由実」時代(※2)のユーミン作品について記事を書くことにしました。

(※1)2018年9月24日のネット・ニュースに「荒井由実時代含む全424曲!松任谷由実の楽曲配信が本日解禁」という記事があり、「45年の間に発表されたオリジナルアルバム38作、シングル41作、ベストアルバム7作、セルフカバーアルバム1作の収録楽曲、全424曲」と記載されています。

(※2)Wikipedia情報によると、「1976年11月29日、松任谷正隆と横浜山手教会にて結婚」とのことですので、これ以降は「松任谷由実」として活動されていることになります。

1st.アルバム『ひこうき雲』

1973年11月20日にリリースされた『ひこうき雲』は中学生だった筆者にとって衝撃的で、レコードの帯に書かれていた『魔女か! スーパー・レディか! 新感覚派・荒井由実 登場!!』というキャッチ・コピーも強く印象に残っています。

筆者は「パック・イン・ミュージック 第2部」で初めてユーミンを知りました(※)が、デビューしてから2年位はほとんど世間に知られていなかったと思います。
個人的な体験ですが、クラス・メートと「好きなアーティストは誰か?」というような雑談をした際、うっかり「荒井由実」と答えてしまい、みんな知らないので「誰それ?」という話になり、それこそ「こいつ、おかしいんじゃねぇの?」的な空気になって困ったことがあります。
(このことがあって以来、自分の趣味嗜好については、あまり人に話さなくなりました)

(※)TBSラジオで放送されていた「パック・イン・ミュージック」は、1:00~3:00が第1部、3:00~5:00が第2部になっており、金曜日(木曜日の深夜)のパーソナリティは第1部が野沢那智・白石冬美、第2部が林美雄アナウンサー(愛称はミドリブタ)でしたが、第2部の林アナがユーミンの曲をよく掛けていました。

『ひこうき雲』に収録されている曲はどれも好きな曲ばかりなんですが、個人的な好みでベスト3を選ぶと第1位が『雨の街を』、第2位が『ベルベット・イースター』、第3位が『ひこうき雲』という感じになります。
下表の通り11曲が収録されていますが、レコードだと№1~5がA面、№6~11がB面になっているため、B面の方をより多く聞いていると思います。
なお、随分後になってCDも購入しましたが、レコードと違ってジャケットが小さいので、少し物足りない感じがしたのを覚えています。

(ジャケット)

(収録曲)

曲名
01 ひこうき雲 -Vapor Trail-
02 曇り空 -Cloudy Weather-
03 恋のスーパー・パラシューター -Super Parachuter of Love-
04 空と海の輝きに向けて -Toward The Sky and Gleaming Sea- (album version)
05 きっと言える -I Know I Can Tell You-
06 ベルベット・イースター -Velvet Easter-
07 紙ヒコーキ -Paper Plane-
08 雨の街を -In The Rainy Town-
09 返事はいらない -No Need To Reply- (album version)
10 そのまま -Don’t Change-
11 ひこうき雲 -Vapor Trail- (short version)

↓Amazonの商品ページはこちらです。
『ひこうき雲』

↓このアルバムは、Amazon Music Unlimitedでも配信されています。
『ひこうき雲』

2nd.アルバム『MISSLIM(ミスリム)』

1974年10月5日にリリースされた『MISSLIM(ミスリム)』には、『やさしさに包まれたなら』『海を見ていた午後』等の名曲が収録されており、どれも捨て難い魅力的な曲ばかりですが、筆者の個人的な好みとしては『旅立つ秋』が一番好きです。

なお、この名アルバムがリリースされた時点でも荒井由実の知名度は低く、筆者が初めて『旅立つ秋』を聴いたのも(前項と同様)林アナの金曜パックでした。

(ジャケット)

(収録曲)

曲名
01 生まれた街で -On the Street of My Home Town-
02 瞳を閉じて -Message In a Bottle-
03 やさしさに包まれたなら -Embraced In Softness- (album version)
04 海を見ていた午後 -One Afternoon By the Sea-
05 12月の雨 -December Rain-
06 あなただけのもの -I’m All Yours-
07 魔法の鏡 -Magical Mirror- (album version)
08 たぶんあなたはむかえに来ない -You Left Me-
09 私のフランソワーズ -Oh My Françoise-
10 旅立つ秋 -Autumn Gone-

↓Amazonの商品ページはこちらです。
『MISSLIM(ミスリム)』

↓このアルバムは、Amazon Music Unlimitedでも配信されています。
『MISSLIM(ミスリム)』

3rd.アルバム『COBALT HOUR(コバルト・アワー)』

1975年6月20日にリリースされた『COBALT HOUR(コバルト・アワー)』には、『卒業写真』『ルージュの伝言』等の名曲が収録されており、これもまた名曲揃いのアルバムですが、筆者の個人的な好みとしては『花紀行』が一番好きです。

1975年2月にHi-Fi Setが『卒業写真』をリリースし、このアルバムではユーミンがセルフ・カバーしたので、話題になった記憶があります。
この頃になって、ようやくユーミンの知名度が上って来たように思います。

(ジャケット)

(収録曲)

曲名
01 COBALT HOUR
02 卒業写真 -Graduation Photograph-
03 花紀行 -Traveling Through Scatter Petals-
04 何もきかないで -Don’t Ask Me Anything-
05 ルージュの伝言 -Lipstick Message-
06 航海日誌 -Logbook-
07 CHINESE SOUP
08 少しだけ片想い -I Love You More Than You Love Me-
09 雨のステイション -Rainy Station-
10 アフリカへ行きたい -Take Me To Africa-

↓Amazonの商品ページはこちらです。
『COBALT HOUR(コバルト・アワー)』

↓このアルバムは、Amazon Music Unlimitedでも配信されています。
『COBALT HOUR(コバルト・アワー)』

1st.ベスト・アルバム『YUMING BRAND(ユーミン・ブランド)』

1976年6月20日にリリースされた『YUMING BRAND(ユーミン・ブランド)』は、「初のベスト・アルバム」という建付けになっていますが、№1『あの日にかえりたい』、№3『やさしさに包まれたなら(single version)』、№4『魔法の鏡(single version)』、№10『翳りゆく部屋(album mix)』の4曲がアルバム初収録ということで、かなり話題になっていた記憶があります。

3rd.アルバム『COBALT HOUR(コバルト・アワー)』辺りで知名度が上って来ていたところに、1975年10月5日リリースのシングル『あの日にかえりたい』がドラマの主題歌になって一気にブレークし、1976年3月5日リリースのシングル『翳りゆく部屋(c/w ベルベット・イースター)』、1976年6月20日リリースの『YUMING BRAND(ユーミン・ブランド)』と話題作が続きました。
筆者の個人的な好みとしては『あの日にかえりたい』が好きで、アルバムのリリースを待てずにシングルを買った記憶があります。

(ジャケット)

(収録曲)

曲名
01 あの日にかえりたい
02 少しだけ片想い
03 やさしさに包まれたなら(single version)
04 魔法の鏡(single version)
05 ルージュの伝言
06 12月の雨
07 瞳を閉じて
08 きっと言える
09 ベルベット・イースター
10 翳りゆく部屋(album mix)

↓Amazonの商品ページはこちらです。
『YUMING BRAND(ユーミン・ブランド)』

↓このアルバムは、Amazon Music Unlimitedでも配信されています。
『YUMING BRAND(ユーミン・ブランド)』

4th.アルバム『14番目の月』

1976年11月20日にリリースされた『14番目の月』には、『さみしさのゆくえ』『中央フリーウェイ』等の名曲が収録されており、「荒井由実」名義でリリースされた最後のアルバムです。

この頃はユーミンもすっかり有名人になり、レコード屋さんに行くとユーミンのコーナーができていたりました。
段々と明るい曲調の曲が増えて行ったように思いますが、個人的には1st.アルバム『ひこうき雲』の頃の暗い曲調の曲の方が好きです。

(ジャケット)

(収録曲)

曲名
01 さざ波 -Ripples-
02 14番目の月 -The 14th Moon-
03 さみしさのゆくえ -Where Does Loneliness Go-
04 朝陽の中で微笑んで -In The Morning Light-
05 中央フリーウェイ -Chuo Freeway-
06 何もなかったように -Like Nothing Ever Happened-
07 天気雨 -Sun Shower-
08 避暑地の出来事 -A Summer Place-
09 グッド・ラック・アンド・グッドバイ -Good Luck And Goodbye-
10 晩夏(ひとりの季節) -Late Summer (The Lonely Season)-

↓Amazonの商品ページはこちらです。
『14番目の月』

↓このアルバムは、Amazon Music Unlimitedでも配信されています。
『14番目の月』

1970年代

Posted by hides